トリップアドバイザーが旅行でのモバイル&ソーシャル利用市場動向の調査結果を公表
世界最大の旅行口コミサイトであるトリップアドバイザーが、旅行におけるモバイル&ソーシャル利用市場動向調査の結果を公表しました。この調査によって、モバイル端末を利用して多くの旅行者が旅行中も常に「つながっている」状態にあることが明らかになりました。
調査結果によると、世界各国の旅行者のうち87%が旅行中にスマートフォンやタブレットなどのモバイル端末を使用していました。そのうち日本人旅行者は、調査対象国の中で最も少ないながらも、81%が使用しているという結果になりました。
また今回の調査では、世界各国の観光事業者が、こうした旅行者のモバイル使用に対する期待に十分に応えていないことも明らかになりました。例えば、世界中のおよそ3分の1の宿泊施設は、モバイルを利用する旅行者とのコミュニケーションに対応していないのです。これは日本も例外ではなく、特に宿泊施設においては、モバイル向けウェブサイトなどの項目で世界平均に比べ対応が出遅れていることが判明しています。
世界の宿泊施設の中で、モバイル市場を優先させた取り組みを2013年度中に進めているのは、わずか36%であり、2014年にモバイルユーザー向けサービスを拡大する計画を立てているのは、53%でした。日本では、モバイル端末での予約機能などのモバイル向けサービスを2014年に計画しているの宿泊事業者の割合は58%に上りましたが、その大半にあたる41%は未だに具体的なサービスを決めていないが実情です。
今回の調査ではさらに、世界中の旅行者の61%が、旅行期間中の多くの時間をソーシャルメディアに費やしていることが判明しました。日本人旅行者においては、53%がそうすると回答をしています。ただし、日本人旅行者は、おすすめ情報の検索などにソーシャルメディアを利用しており、家族や友人の近況確認や友人に自慢する目的でのソーシャルメディア利用の割合は低いということも判明しました。
最後に、日本の宿泊施設におけるソーシャルメディアを活用した顧客とのコミュニケーションについて、日本の宿泊施設の大半にあたる83%が、利用客や潜在顧客とのコミュニケーションにソーシャルメディアを利用していました。この割合は、世界平均(82%)とほぼ同様の結果となっています。その際に最も多く利用されるプラットフォームは、Facebook(69%)とTwitter(24%)の2つでしたが、ビジネスにおける利用価値については、Facebookが54%の事業者がその価値を認めているのに対して、Twitterはわずか2%という低水準に留まっています。また、日本の宿泊事業者の特徴として、消費者とのコミュニケーションにブログを利用する割合が世界平均よりも低くなっていることも確認されました。
■参考URL
・トリップアドバイザー 旅行におけるモバイル&ソーシャル利用市場動向調査を発表 日本人旅行者の8割が、旅先でモバイル端末からソーシャルメディアにアクセス – ValuePress! [ プレスリリース 配信サイト ] http://www.value-press.com/pressrelease/117410
・TripAdvisor TripBarometer http://www.tripadvisortripbarometer.com/Japan