Innovation Nippon、地方創生イノベーター動画2作品を公開
昨年12月15日に東京ミッドタウンで行われたInnovation Nipponシンポジウムにおいて、地方創生を牽引するイノベーターを紹介する動画「Innovator’s Voice」の新作品が2本(製作:EXIT FILM)が公開されました。「Innovator’s Voice」とは、さまざまな分野でICTを活用してイノベーションを推進する方々を取材し、イノベーションの現場からの声をお伝えするものです。Innovation Nipponのウェブサイトの「Innovator’s Voice!」ページでは、この時公開された動画を紹介しています。
一本目は、公立はこだて未来大学システム情報科学部教授の和田雅明氏の動画で、タイトルは『IT漁業による地方創生 ~漁業者や地元中小企業とともに「仕事に溶け込む」ものを作る~』です。
「IT漁業による地方創生」は、漁業者が海の状態を常に把握し、変化があれば即時に対応していくために、水温を計測し漁業者にリアルタイムで提供することから始まりました。そして、現在は可視化する対象をさらに広げ、勘と経験による競争的な漁業に、情報と資源の共有による協調的な漁業を加えることで、持続可能性を高めることに貢献しています。近年は、海洋観測ブイのデータ形式や仕様をすべてオープンにするなど、地元IT企業と連携し、各地のIT漁業で活用できるようにすることで、地方創生につなげることも目指しています。この事例は、総務省の「地域情報化大賞2015」で大賞・総務大臣賞を受賞しました。
二本目は、島根県の隠岐國学習センターでICT教育ディレクターを務める大辻雄介氏の動画で、タイトルは『小規模校集合体バーチャルクラス ~離島を「教育の島」にする遠隔授業システム~』です。
隠岐國学習センターでは、「小規模校集合体バーチャルクラス」を実施しています。隠岐諸島の中学生はそれぞれの島の中学校に通うため、特に天候が荒れる冬季などは、放課後に中ノ島の塾まで船で通うことが難しくなります。そこでこの学習センターではインターネットで授業を配信し、生徒は各自の家からタブレット端末やパソコンで双方向の授業に参加することができるという遠隔授業システムを開発し、活用し、さまざまな成果を上げています。この事例は、総務省「地域情報化大賞2015」でアドバイザー賞を受賞しました。