インターナショナル・オープンデータ・デイ2016開催当日レポート
オープンデータ利活用についてのアイデア出しや、オープンデータを利用したワークショップの開催などに、世界各国の都市が一斉に取り組む「インターナショナル オープンデータ・デイ 2016」が3月5日に開催されました。
世界各地の263都市が参加したこのイベントに、日本国内からは、昨年の62都市からさらに増え、67都市が参加しました。国内での参加者は現在判明しているだけでも2年前の倍以上となる2,000人以上となりました。
日本国内でオープンデータに対する大きな注目は年々高まっており、また最近では政府も注目し始めています。2015年6月には内閣官房のIT総合戦略本部が「世界最先端IT国家創造宣言」の改訂版を閣議決定し、その中では「課題解決型のオープンデータの推進(新規)」が追加されました。今年のオープンデータ・デイは内閣官房 情報通信技術総合戦略室も日本各地のイベントを結ぶ「インターナショナル・オープンデータ・デイ 2016日本メディアセンター」の運営に協力しました。
- 盛り上がる「シビックテック」–オープンデータの国際イベントが開催
http://japan.zdnet.com/article/35079065/ - 2020年までに世界最先端IT国家に–日本政府の戦略
http://japan.zdnet.com/article/35067870/2/
USTREAM STUDIO+AOYAMA TOKYO 1stにて当日開設された「インターナショナル・オープンデータ・デイ 2016 日本メディアセンター」での模様はUstreamでネット配信されました。同メディアセンターでは、イベント開始の呼びかけや各地の中継、参加者からの声、オープンデータに関する解説や有識者へのインタビューなどをおこないました。番組内のコーナー「はじめてのオープンデータ講座」では、オープンデータ女子(オデ子) こと米澤麻里絵さんと国際大学GLOCOM准教授の庄司昌彦が登壇しました。ハッシュタグ「#オープンデータ」あてに寄せられた意見などはOpen Knowledge Japanと内閣官房 情報通信技術(IT)総合戦略室で収集・分析し、今後のオープンデータ政策推進に活用されます。なお、当日のUstream配信は現在も視聴が可能となっています。
- 当日のUstream配信アーカイブ
http://www.ustream.tv/channel/ty8zD6H37cf
大阪市、岐阜県、会津若松市、千葉市、神奈川県県央、松本市、名古屋市、沼津市、和歌山県、江田島市ではアイデアソンやハッカソンが行われ、地域の課題をビジュアライズしたり、それらをICT技術により解決することを試みていたりしました。また福井県では、こども向けのプログラミングワークショップが開催され、小1~中3までのこどもでも楽しく参加できるイベントとなったようです。
以下のリンク先で当日のイベントレポートを読むことができます。
- さがみオープンデータデイ2016
http://idea.linkdata.org/idea/idea1s1789i - オープンデータを見える化して課題を発見しよう 〜インターナショナル・オープンデータ・デイ2016名古屋 〜
http://idea.linkdata.org/idea/idea1s1809i
また、京都市、小城市、須坂市、掛川市、肝付町、尼崎市、いわき市、堺市、新潟市、稲城市などの都市では参加者自らが街歩きなどをしてデータを集め、その後WikipediaのノートやOpenStreetMapなどのツールでデータをまとめるといったイベントが開催されていました。このように参加者自らがオープンデータを作成するイベントが増えてきたのも最近の特徴と言えそうです。
以下のリンク先で当日のイベントレポートを読むことができます。
- インターナショナルオープンデータデイ 2016 in 京都
http://idea.linkdata.org/idea/idea1s1412i - International Opendata Day 2016 in 佐賀を開催
http://code4saga.org/archives/334 - インターナショナルオープンデータデイ2016 in 須坂
http://idea.linkdata.org/idea/idea1s1815i
都市名を紹介し、リンクを掲載したこれらの都市以外にも、日本各地では様々なイベントが開催されました。当日の日本各地のツイートは以下のページから読むことができます。
- #オープンデータデイ 2016 (ほぼ)全ツイート
https://storify.com/OKFJ/opundetadei-2016-hobo-quan-tuito
本稿の最後に、国外のオープンデータ・デイ当日の様子を紹介します。冒頭にもお伝えした通り、全世界では263都市が参加しました。アジアではバングラデシュやベトナム、韓国、タイ、カンボジアなどで開催されました。
ヨーロッパでも多数の国で開催されています。イタリアやポルトガル、ドイツ、オランダ、デンマーク、イギリス、ベルギーなどで開催されました。
今年は南米でも盛り上がっていたようです。ツイッターには現地の様子が多数掲載されていました。チリ、コロンビア、ボリビア、ブラジル、アルゼンチンなどで開催されました。