SNS利用人口が全世界で16億人に到達。しかし米国では10代のFacebook離れ疑惑も。

 

米国のインターネット調査会社eMarketerは、月に最低1回はSNSにログインする人の数が、2013年に推定16億1000万人に上ったことを発表しました。これは世界人口の約5人に1人が月に1度SNSを利用している計算になります。

同社の報告書によると、世界のSNS人口は昨年と比較して14.2%増加しました。このまま成長が続けば、SNS利用人口は2017年までに23億3000万人に到達する見込みです。

国別に見ると、SNSが最も浸透している国は、オランダ(63.5%)、ノルウェー(63.3%)、スウェーデン(56.4%)、韓国(54.4%)、デンマーク(53.3%)の順となっています。一方、今年最も成長したのはインドで、SNSユーザー数が前年比の37.4%増となりました。しかし、同国のSNS利用者総数は全人口のわずか7.7%でしかありません。この他、インドネシアが28.7%、メキシコが21.1%の高い成長率をみせていますが、この3カ国は米国のSNS「Facebook」のユーザー数に関しても最も成長率が高い3カ国となっています。特にインドは、高い成長率と総人口の多さから、2016年までには米国を抜いて世界で最もFacebookユーザー数が多い国になると見られています。

Facebookに関しては現在、発祥国である米国での若者離れが懸念されています。今年10月に開かれた同社の決算発表会で、最高財務責任者のDavid Ebersman氏が、米国の10代ユーザー数は安定的に推移しているとしながらも「若い10代のデイリーユーザーの減少を確認した」と語ったのです。米国では以前から若者のFacebook離れが憶測されていましたが、Facebookが公式に10代ユーザー数の減少を認めたのは今回が初めてです。Facebook社最高執行責任者Sheryl Sandberg氏は、今月の22日に公開されたインタビュー記事内で「10代の若者たちがFacebookから遠ざかっているということはない」と、Ebersman氏の発言から生じた懸念を打ち消す発言をしました。しかし、調査会社globalwebindexによれば、米国に限らず世界中で10代の若者のFacebook離れが確認できるとしています。

globalwebindex社の調べによると、10代のユーザー数減少が最も大きいのはオランダで、今年4-6月期から7-9月期にかけて10代のアクティブユーザー数が52%減少したといいます。マレーシアやフランスなどでも40%以上の高い数字で10代のアクティブユーザー数は減少しており、日本においても12%の減少が認められました。同社は、10-12期の調査結果が出るまで明確な減少傾向があるとは結論づけられないとしていますが、10代のユーザーがFacebookから離れているという懸念は深まるばかりです。

世界のSNS利用人口が増加していく上で、Facebookが果たしてきた役割は非常に大きかったと思われます。しかし、もし10代の若者たちがFacebookから離れていっているのだとすれば、今後はFacebookに代わる新たなプレイヤーが世界のSNS利用者を増加させていくのかもしれません。

■参考URL

・ソーシャルネットワーク人口、16億人に 調査 写真1枚 国際ニュース:AFPBB News http://www.afpbb.com/articles/-/3003650

・FacebookのサンドバーグCOO、10代若者のFacebook離れを否定 – CNET Japan http://japan.cnet.com/news/business/35040385/

・ついに若者がFacebook離れ?時代が再び動き始めたか http://blogos.com/article/73902/