みたか地域SNS「ポキネット」で災害時を想定した情報発信訓練を実施
東京都三鷹の地域SNS「ポキネット」には、災害時にユーザーから提供された情報を全体共有する「災害時モード」という機能が用意されています。万が一災害が発生した際に、このモードでの情報発信に慣れておくため、来る11月4日(月・祝)午前8時から11月5日(火)午後3時までの期間、「ポキネット」を災害時モードに切り替えた情報発信訓練が行われます。
今回の訓練で想定されるのは下記のシチュエーションです。
・多摩直下にマグニチュード7.3の地震が発生
・三鷹市全域では震度6強を記録
・市内各所で被害が発生している。
(三鷹市よりポキネット運営委員会宛に、災害時モードへの切り替えの依頼があったことから、同委員会は災害時モードへ切り替えを行った)
なお、訓練に参加するためにはSNS内の「災害情報コミュニティ」に参加する必要があります。その他の詳細情報は下記のURLからご覧下さい。
http://www.mitaka-sns.jp/modules/news/news_view.phtml?id=354579
災害を想定して地域SNS上での情報共有訓練を行うということは、これまでに「ひょこむ」(兵庫県)をはじめとするOpenSNPを利用している地域SNSや、eじゃん掛川(掛川市)などでも行われてきました。
参考
http://www.local-socio.net/2009/01/sns_63.html
http://www.mlit.go.jp/kokudoseisaku/gis/gis/webguide/giswg_cassht/1028/
ただ、災害時には情報を伝えるべき市民がどのようなツールを情報収集・情報交換に利用しているかという実態を踏まえた対応が求められます。豊福(2012)(注)は、東日本大震災後のネット利用に関するアンケート調査分析の中で、人々が使用するツールの組み合わせや頻度に応じて「ネット利用形態の6群」という分類を示しました。これによると、携帯メールをもっぱら利用しソーシャルメディアをほとんど利用しない人々や、PCメール以外はほとんど利用しない人々が多く、こうした人々は高齢になるほど多いという傾向があります。またソーシャルメディアを利用する人々でも、匿名コミュニケーションを特徴とする人々は男性に多く、携帯電話からゲームやミクシィや携帯メールを利用している人々は若い女性に多いことなどが分かっています。こうしたユーザー層を理解したうえで適切なツールを使うことが求められます。
(注)豊福晋平 「震災後に人々の行動や意識はどう変化したか─震災時のメディア利用に関するアンケート調査より」『智場』117号(国際大学グローバル・コミュニケーション・センター)2012年3月
http://www.glocom.ac.jp/j/chijo/117/072-090_toyofuku.pdf