流山市でオープンデータを活用した災害に強い地域づくり事業開始
千葉県流山市で、市役所が公開するオープンデータを活用した災害に強い地域づくり事業が開始されました。これは、独立行政法人防災科学技術研究所と流山市役所が2013年4月1日に締結した共同研究の一貫として行われるものです。
具体的には、防災科学技術研究所の開発した「eコミュニティ・プラットフォーム」を利用し、市役所が公開しているハザードマップなどの各種オープンデータを地図上で可視化します。さらには、災害対応や防災体制などを空間的に捉えるための「e防災マップ」や、災害時に想定される問題と対策を時系列でドラマに仕立てる「防災ラジオドラマ」の作成手法を学び、実践するというものです。本事業の対象は、自治会、地域企業・団体、学校、福祉施設などが想定され、様々な関係者が協働して地域防災活動を継続的に実践することを目標としています。
「eコミュニティ・プラットフォーム」は、ホームページ作成や情報発信・共有が簡単に行えるグループウェア「eコミグループウェア」と、インターネット上にオープンデータとして公開された様々な地図データを一つの画面に重ねて表示することが可能な「eコミマップ」から構成されています。「eコミマップ」は利用者が自分たちの情報を登録することも可能で、それを印刷して話し合いに活用することも期待されます。
地域SNSにおいても、災害発生時に活用できる機能を備えたものが複数ありますが、そうしたサイトとは少し異なるアプローチを行なっている本事例は、今後の地域SNSと防災を考える上での1つのヒントになりそうです。
■参考URL
・プレス発表資料:流山市役所とオープンデータを活用した災害に強い地域づくり事業を開始(PDF)
http://www.bosai.go.jp/press/2013/pdf/20130521_02.pdf