「地域住民の“信頼”と“人間関係”を基盤にした地域防災SNSに関する研究開発」
総務省の戦略的情報通信研究開発推進制度(SCOPE)の、平成21年度採択課題が発表されました。その中に、大分県の「地域防災SNS」の取り組みが含まれていました。
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地域住民の“信頼”と“人間関係”を基盤にした地域防災SNSに関する研究開発
凍田 和美(大分県立芸術文化短期大学)
吉山 尚裕
柴田 雄企(大分県立芸術文化短期大学)
菊池 達哉((財)ハイパーネットワーク社会研究所)
「地域の安全・安心は地域が守る」という考えを元に、日頃の地域住民の人的ネットワークの心理的な要因、つまり人間関係を基盤とした地域防災SNS(Social Networking Service)“信頼”を介して地域固有の防災情報を共有することで災害時や災害回復時の災害・防災情報を効果的に住民に浸透させ、被害を最小化させることが目的である。また、安価に広く使ってもらうために、本地域防災SNSは、オープン・ソース・ソフトウェアで公開する。(2年間)
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既存の地域SNSにおける防災関連の取り組みとしては、
・平時における防災情報の共有
・非常時における信頼性を担保した情報の共有
・ソーシャルマップの作成
・プッシュ型情報配信
・地域SNS連携による防災訓練
などといったものがあります。地域SNSにはその地域の全ての住民が参加するわけではありません。そのため、地域SNSを通じて「ある程度の信頼性」を担保しながら生成した情報を、どのようにSNSを利用していない地域住民に届け、さらにそのフィードバックを得ていくか、という情報流通のデザインが重要になると思われます。